ご紹介している時計のムーブメントの話です。
現在、リプロダクトとして一般的に市場に出回る様になったボールクロックを代表とするジョージ・ネルソンのウォールクロックですが、。
スイスのVitra(ヴィトラ社)が製造販売権を取得した事で、10年くらい前にクオーツムーブメントにてレプリカの販売を開始致しました。
その後、デザイン特許が切れる事で安価なジェネリック・リプロダクトとして中国生産などの模造品が出回る様になります。
そして、その頃から50hzの地域では使えない飾りの時計では、、、。
クオーツのレプリカに勝てないと思ったのか?
単なる販売目的なのか、ミッドセンチュリー専門店でも貴重なオリジナルのムーブメントを電池式のクオーツムーブメントに替えて販売する様になって行きます。
オリジナルの時針、分針を加工して、秒針はオリジナルは使えない様になりますので、
残念ではありますが、当然の事で価値は約1/3となってしまいます。
そして、交換されたムーブメントは廃棄されたのでしょうか、、、?
今回のプロダクトは、オリジナルの機械式ムーブメントはそのままで、当時、ゼンマイの替わりに使用された電気式モーター(動力)のみを交換する事で正確に機能させる。
と言った物です。
針もオリジナルのままで、50hz用になります。
また、ムーブメントも加工しておりませんので、再度オリジナルの60hz用モーターに戻す事も可能となります。
貴重なオリジナルの時計は、その事でその価値を維持する事が出来ます。
これ以上、貴重なオリジナルが失われない事と、。
これを待ち望んでいた、方々へ、、、。
では、50hz用モーターの精度の確認です。
平置きにて、4日間の秒針の誤差を確認。
垂直方向にて、同様にチェックします。次に、2台のモーターにて、秒差の確認です。
動画にて、ご覧下さい。
ほぼ無音にて、2台とも正確に可動しております。
60hzが搭載されているビンテージのモーターは50hzの地域で20%の遅れとなり、
50hzモーターが60秒(1分)の時に50秒になります。
また、ビンテージの60hzモーターは多少音が気になります。
私は15年以上前からジョージ・ネルソンの時計をコレクションしていますが、。
どうしても私の住んでいる50hzの地域で時計として正確に機能させたいと思い。
これまでにもトライしてきました。
今回は、上手く行きそうです。
交換可能な時計は、ハワード・ミラー社製の以下の型番となります。
2201 2202 2203
2213 2214 2215 2217 2218 2219
2220 2225 2226 2227
2236 2237 2238 2239
2240 2241
2257
2261
2285 2286
4755 4756 4758 4759
4760 4764 4765 4766
4773 4775
*私が所有する資料による為、オフィス用の2400番台や他品番でも可能な場合な御座います。
*1960年代からの7000番台は、ムーブメントがElectric(電気式)とBattery(電池式)の2種類で販売されていましたので、旧ムーブメント(C-1)を使用している場合のみ交換可能となります。
(お問い合わせ頂きましたので、対応機種を追加にて掲載致しました。8/8)
以前の関連記事は、こちらとこちらをご覧下さい。
単なるレプリカや復刻ではないORGANIC DESIGNのプロダクトは、こちらからご覧下さい。
No comments:
Post a Comment